
「ダイエットしたい人は有酸素?筋トレ?」
「自分に合った筋トレのやり方が知りたい」
筋トレがいいってのは知ってるけど始め方がわからない方へ向けて、この記事では自宅やジムでの具体的なメニューを画像付きで紹介します。
ダイエットのために始める方や、体重を増やしてかっこいい体を目指している方に必見の内容となっています。
筋トレを始める際の参考として、ぜひ最後までお読みください。
筋トレを始める男性が知っておくべき基礎知識

筋トレの目的を明確にする重要性
まず最初に大切なのは「筋トレをなぜ始めるのか?」を明確にすることです。
主な目的としては以下の3つがあります。
- ダイエット(脂肪を減らして引き締まった体に)
- 筋肥大(大きくたくましい筋肉をつける)
- 健康維持や姿勢改善
筋トレがもたらす効果とは?
ダイエットの基礎 体脂肪減少とは
「ダイエット=体重を落とすこと」と思いがちですが、大切なのは「体脂肪を減らす」ことです。
体重が落ちても筋肉ばかり減ってしまっては、見た目は変わらず、基礎代謝(何もしなくても消費されるカロリー)が下がり、逆に太りやすい体になってしまいます。
筋トレを行うことで、筋肉量が増えると基礎代謝が上がります。
基礎代謝が上がると、体を動かさない時でも効率的にカロリーを消費するようになり、体脂肪を減らしやすくなります。
筋肥大と筋力アップ
筋トレを通じて筋肉を大きくしたり、力を強くすることを「筋肥大」や「筋力アップ」と呼びます。
- 筋力アップ→重いものを動かせるようになること(神経系の発達が主)
- 筋肥大→筋肉のサイズを大きくすること(筋繊維の増加が主)
この2つは似ているようで少し性質が異なりますが、体の見た目を良くし、健康的な生活を送る上でとても大切です。
メンタルにもいい
筋トレには、体を鍛えるだけでなく心の健康にも良い効果があることが、さまざまな研究で明らかになっています。
これにより、気分が前向きになり、ストレスや不安がやわらぐ効果があります。
自宅トレーニングとジムの違い
筋トレを始めるときに多くの人が迷うのが「自宅でやるか、それともジムに通うか」という点です。
どちらにもメリットとデメリットがあり、自分の生活スタイルや目的によって最適な環境は変わります。以下の表では、自宅トレーニングとジムトレーニングの主な違いを比較してまとめました。

まずは自宅で始めて、「もっと本格的にやりたい」と思ったらジムに切り替えるのもいいでしょう。
筋トレを始める前にやるべき準備

筋トレを始める前に、「最低限これだけは準備しておこう」というポイントがあります。
準備をおろそかにすると、ケガや挫折の原因になるため要注意です。
筋トレの目標を設定しよう
筋トレを続けるうえで一番大事なのが、「明確な目標」です。
以下のように、できるだけ具体的な数値やイメージを持ちましょう。
- 3か月で体脂肪を−5%にする
- 半年でベンチプレスを60kg→80kgにする
- 週3回、3か月間サボらず続ける
こういった目標があるだけで、日々の筋トレに意味を感じやすくなり、モチベーション維持にもつながります。
また、最初から完璧を求めすぎず「小さな目標をクリアする」のがコツです。
「今週は腕立て伏せを週3回やる」といった、達成しやすく具体的な目標を立ててみましょう。
こうした目標はハードルが低いため、成功体験を積み重ねやすく、自己肯定感やモチベーションの維持に直結します。
筋トレは「できることから始めて続ける」ことが最大の成果につながります。
必要な道具と服装
筋トレは最低限の準備でも始められますが、効率よく安全に続けるために、以下のアイテムは用意しておくとよいでしょう。

また、トレーニング記録をつけられるアプリやノートがあると、自分の成長が実感しやすくなり継続力アップに役立ちます。
【部位別】筋トレ男性におすすめの自宅メニュー

「ジムに行くのはちょっとハードルが高い」「まずは家で気軽に始めたい」という男性に向けて、自宅でできる筋トレメニューを部位ごとに5種目紹介します。
それぞれ1種目ずつやり方を解説していきます。
胸|腕立て伏せ
大胸筋、上腕三頭筋、肩前部を中心に鍛えることができる種目です。
- 身体をまっすぐ伸ばし、両手のひらとつま先だけが床についた状態にする
- 肩幅よりやや広めに手をつき、腕と体が一直線になるように構える
- 胸を床に近づけるように体を下ろす(背中が反らないよう注意)
- 胸を床すれすれで止め、ゆっくり押し上げる
背中|バックエクステンション
脊柱起立筋を中心に、姿勢改善にもつながるトレーニングです。背筋で行う上体起こしを指します。
- うつ伏せに寝て、手は頭の後ろにのせる
- 背中を意識して、ゆっくり上体を反らす
- 限界まで上げたら一瞬キープし、ゆっくり戻す
脚|ブルガリアンスクワット
太もも前面を担う大腿四頭筋やお尻の大臀筋、体幹にも刺激が入る、ハード寄りの種目です。
- STEP1片足の甲をベンチに乗せ、もう片方の足を前に一歩踏み出す(膝がつま先より前に出すぎない)
- STEP2胸をはり息を吸いながらゆっくり腰を落とし、前足の太ももが床と平行になるまでしゃがむ
- STEP3息を吐きながら前足のかかとで地面を押すようにして立ち上がる
後ろ足は支えるだけ、前足でしっかり体重を受け止める意識が大切です。
腹筋|レッグレイズ
腹直筋の下部を中心に鍛えることができる種目です。ぽっこりお腹の解消にも◎。
- 仰向けに寝て、両足をそろえてまっすぐ伸ばす
- 両手は体の横に置き、手のひらを床につけて安定させる
- 足をそろえたまま、反動を使わずにゆっくりと天井方向に持ち上げる
- 床から45〜60度くらいまで上げたら、ゆっくり下ろす(完全に床につけない)
肩・腕|パイクプッシュアップ
肩回りをメインに、三角筋(特に前部)と上腕三頭筋に効かせる種目です。角度をより急にした腕立て伏せに近いイメージです。
- 腰を高く突き上げて、お尻を空に向けた逆V字の姿勢を取る
- 肘を曲げて頭を床に近づける
- 肘を伸ばして元の位置に戻る
自宅トレーニング効果を高めるポイント
自宅での筋トレは気軽に始められる反面、やり方を間違えると効果が半減したり、ケガにつながったりすることがあります。
そこで、特に意識したい3つのポイントを押さえておきましょう。
- フォームを最優先する
- 回数を多めに設定する
- 部位ごとに集中して鍛える
自宅では自己流になりやすいため、狙った部位に効かせるのが難しいです。

フォームが崩れるとケガのリスクも高まるので、動画や鏡を使いながら正しい動きを意識しましょう。
また、1回のトレーニングでは鍛える部位を絞り、回数を多めに設定することで、筋肉にしっかり刺激を与えることができます。
フォーム・呼吸・負荷の3つを意識し、数をこなすよりも質を高めていきましょう。
【部位別】筋トレ男性におすすめのジムトレメニュー
ジムでは、自宅よりも重さや負荷を自由に調整できるため、より本格的に筋肉を鍛えたい男性におすすめな環境です。
ここでは初心者でも取り組みやすい、ジムでの部位別おすすめメニューをご紹介します。
胸 |ベンチプレス
大胸筋を中心に、肩をつくる三角筋や上腕三頭筋にも効果的な種目です。胸や腕まわりを厚くしたい男性におすすめです。
- STEP1ベンチに仰向けになり、バーベルを肩幅よりやや広めに握る
- STEP2胸につくギリギリまでゆっくりとバーベルを下ろす
- STEP3胸を張りながら、息を吐いてバーベルを押し上げる
回数や重量は、8〜10回を行える重量で3セットを目安に組みましょう。慣れないうちは、重量なしのバーのみでフォーム重視で体に覚えさせるのが大切です。
背中|ラットプルダウン
背中の広がりをつくる広背筋を中心に、肩後部のリアや上腕筋などの腕にも刺激を与えられます。
初心者でも行いやすく、逆三角形のシルエットを作る基礎としておすすめの種目です。
- STEP1シートに座り、バーを肩幅より広く握る
- STEP2胸を張り、背中を意識しながらバーを鎖骨のあたりまで引く
- STEP3ゆっくりと元の位置に戻す(勢いで戻さない)
回数や重量は8〜10回できる負荷を選び、3セットを目安に行いましょう。
脚|レッグプレス
太ももの大腿四頭筋やお尻の大臀筋など、ハムストリングスをバランスよく鍛えられます。
スクワットよりも安全に負荷をかけられるため初心者におすすめの種目です。
- STEP1シートに座り、足を肩幅に開いてプレートに置く
- STEP2ゆっくり膝を曲げて重りを下ろし、太ももが胸に近づくまで下げる
- STEP3膝を伸ばして押し返す(完全に伸ばし切らない)
回数は少し多めの8〜12回を行える重量で3セットを目安に行いましょう。
肩|ショルダープレス(マシン)
肩をつくる三角筋の特に前部・中部を鍛えることができ、肩幅を広く見せるのに効果的な種目です。
肩まわりのボリュームを出すことで、逆三角形のシルエットを作る基盤になります。
- STEP1シートに背中をつけ、バーまたはハンドルを肩の高さで握る
- STEP2肘を伸ばして上に押し上げる
- STEP3コントロールしながらゆっくり下ろす
回数や重量は8〜10回を行える負荷で2〜3セットを目安に行いましょう。
肘を体の横で上下させるイメージで、反動を使わず押し上げることを意識してください。
腹筋|アブドミナルマシン
腹直筋を集中的に鍛えられる種目で、自重トレーニングよりも負荷を調整しやすいのが特徴です。お腹まわりを引き締めたい人に効果的です。
- マシンに座り、グリップを持ち背中を丸めるように上体を前に倒す
- 腹筋を縮めるように動作し、ゆっくり戻す
- 腰を反らないように注意する
回数は多めの15回を行える重量で3セットを目安に行いましょう。
反動を使わずに腹筋の収縮と伸展を意識し、常に腹直筋で動作をコントロールすることが大切です。
ジムでのトレーニング効果を高めるポイント
① ウォーミングアップを忘れずに
トレーニング前には軽いストレッチやバイク・ウォーキングマシンを5〜10分取り入れましょう。体温が上がり、筋肉や関節がスムーズに動くようになります。
また、メンタル面でも「これからトレーニングを始める」という切り替えができ、集中力を高める効果も期待できます。
② 重量よりもフォーム優先でマシンを活用する
ジムにはダンベルやバーベルを使うフリーウエイトの他に、トレーニングマシンが設置されています。
トレーニングマシンは動作の軌道が固定されており、フォームを安定させやすいため初心者にも扱いやすく、安全に筋肉へ刺激を入れることができます。

「もっと重くした方がいいのでは?」と思いがちですが、大切なのは効かせたい筋肉にしっかり効いているかどうかです。
まずはマシンで正しい動作を覚え、自分の体の動かし方を理解することから始めましょう。
③ トレーニング記録を残す
その日使ったマシン名・重量・回数などをメモしておくと、自分の成長が一目でわかります。

「前回より5kg重くできた」「10回を3セット続けられた」などの達成感がモチベーションにつながります!
スマホアプリやトレーニングノートを活用すれば、ログ管理も簡単で習慣化しやすいです。さらに、疲労や体調のメモも残しておくと、調子に合わせた調整ができケガ防止にもなります。
ジムでのトレーニングについては、こちらの記事で詳しく説明していますので、ぜひあわせてご覧ください。
目的別|筋トレメニューの選び方

筋トレは、筋肉をつけて体を大きくしたいのか、ダイエットしてお腹まわりをすっきりさせたいのかでメニューが異なります。
目的に合ったメニューを選び、効率的にトレーニングしていきましょう。ここでは以下のような目的別に、効果的なメニューやポイントを紹介します。
それぞれ詳しく解説していきます。
ダイエットしたい男性向け
目的がダイエットしたい男性向けのジム・自宅メニューは下記のとおりです。
筋トレ部位 | ジム | 自宅 |
---|---|---|
脚 | レッグプレス | スクワット |
背中 | ラットプルダウン | バックエクステンション |
腹筋 | アブドミナルマシン | レッグレイズ |
胸 | ベンチプレス | 腕立て伏せ |
ダイエット向けの種目では、大きな筋肉を中心に鍛えることで消費カロリーを増やし、基礎代謝を上げましょう。
とくに脚や背中といった下半身・体幹の大筋群は脂肪燃焼しやすいため、おすすめです。
トレーニング頻度は週2〜3回を目安に、1つの部位にこだわらず全身運動を意識すると消費カロリーも高まります。
筋トレ後にウォーキングやバイクなどの有酸素運動を20〜30分追加すると、より効率も高まるでしょう。
また食事面では、ダイエット中もタンパク質不足にならないよう注意が必要です。鶏肉・魚・卵・大豆製品を中心に、必要に応じてプロテインを取り入れると、筋肉を守りながら効率よく体脂肪を落とせます。
有酸素運動は取り入れるべきか?
結論、取り入れるべきです。
筋トレをすると、体内では糖質=グリコーゲンが優先的に消費されます。グリコーゲンが空になると、体は糖質の次に、脂肪をエネルギー源として使い始めます。
つまり、筋トレでグリコーゲンを消費させ、さらに有酸素運動を行えば、脂肪燃焼が進む仕組みです。
体脂肪を減らしたい場合は、「筋トレで代謝を上げ、有酸素運動で脂肪を燃やす」と覚えましょう。
ダイエット効果を高めるポイント
ダイエットしたい男性の場合、効果を高めるポイントをまとめると以下となります。
- 脚・背中といった大きい筋肉を中心に鍛える
- 有酸素運動と組み合わせて脂肪燃焼の効果を高める
加えて、食事面ではタンパク質をしっかり摂取し、プロテインを活用するなどして栄養バランスを意識しましょう。

ダイエットは長期戦です。
短期間で変化を求めるのではなく、2〜3か月で少しずつ体が変化していくものと考えておきましょう。
1か月1.5~2キロほどの減量で、十分引き締まった体型へ近づけます。
筋肉をつけたい・体重を増やしたい男性向け
「細い体をどうにかしたい、もっと厚みのある体になりたい」という男性におすすめのメニューはこちらです。
筋トレ部位 | ジム | 自宅 |
---|---|---|
脚 | レッグプレス | ブルガリアンスクワット |
背中 | デッドリフト | ダンベルローイング |
胸 | ベンチプレス | ダンベルベンチプレス |
すでに解説している種目は、上記表のリンクからみてください。ここでは、まだ解説していない種目をご紹介します。
背中|デッドリフト
背中・お尻・太もも裏を中心に、下半身から体幹まで広く鍛えられる全身種目です。基礎代謝を高めやすく、筋力アップや姿勢改善にも効果的です。
- STEP1足は肩幅程度に開き、バーを足の甲の真上にセットする
- STEP2背中を丸めずに、腰を落としてバーを握る
- STEP3息を吐きながら、かかとで床を押すイメージで立ち上がる
- STEP4背中を丸めずに、お尻を後ろに引きながらバーを下ろす。
回数や重量は8〜10回を行える負荷で3セットを目安に行いましょう。
背中を丸めたり、バーを体から離したりすると腰を痛めやすいため、注意が必要です。
常に背筋を伸ばし、反動を使わずに広背筋・大臀筋・ハムストリングスを意識しながら動作をコントロールしてください。
胸|ダンベルベンチプレス
ダンベルを使うことで左右の筋肉に均等な負荷をかけられ、可動域も広がるため、筋線維の伸び縮みを最大限に引き出せるのが特徴です。
大胸筋を中心に、上半身の厚みと押す力を強化できる代表的な種目です。
- STEP1ベンチに仰向けに寝て、両手にダンベルを持ち胸の横あたりにセットする
- STEP2息を吐きながら、両腕でダンベルをまっすぐ押し上げる
- STEP3息を吸いながらゆっくり元の位置に下ろす
回数や重量は8〜12回を行える負荷で3セットを目安に行いましょう。
ダンベルを下ろすときに、肘を下げ過ぎると肩を痛めるリスクがあるため、注意が必要です。
また、背中をベンチにしっかりつけ、反動を使わずに大胸筋の収縮と伸展を意識してください。
背中|ダンベルローイング
広背筋や僧帽筋といった背中の厚みと広がりをつくる筋肉を効果的に刺激できる種目です。
引くときに上腕二頭筋や前腕も同時に鍛えられるため、逆三角形のシルエット作りに◎。自宅でもベンチや段差があればできるので、おすすめです。
- ベンチに片手と同じ側の膝を乗せ、もう一方の手でダンベルを持つ
- 背筋をまっすぐ保ち、息を吐きながらダンベルを腰の横まで引き上げる
- 息を吸いながらゆっくりと元の位置に戻す
回数や重量は10〜12回を行える負荷で3セットを目安に行いましょう。
背を丸めたり、肩をすぼめたりすると腰を痛めやすくなるため、背中を反らす意識を保ちましょう。
反動を使わずに広背筋の収縮を意識し、動作はゆっくり行ってください。
筋肉をつけるトレーニングのポイント
筋肉を大きくしたい男性の場合、効果を高めるポイントをまとめると以下となります。
- 高負荷・低回数を意識する
- 休養も筋肉を育てる時間と考える
筋肥大には「3〜5回で限界がくる高重量」が効果的です。重量がある場合は、フォームが崩れやすいため動作を正しく行えるうえで、徐々に重くしていきましょう。

筋肉は鍛えているときではなく、休んでいるときに成長します。
筋繊維が以前よりも強くなろうと回復するため、少しずつ高重量を扱えるようになります。
体重を増やすためのポイント
体重を増やしたい男性の場合、効果を高めるポイントをまとめると以下となります。
- 摂取カロリー > 消費カロリーを徹底する
- 栄養バランスを意識しながらオーバーカロリーにする
筋肉を増やすには、消費カロリー以上に食べる「オーバーカロリー」が必須です。
タンパク質は体重1kgあたり2g以上を目安に、肉・魚・卵・大豆食品やプロテインを積極的に摂りましょう。炭水化物もトレーニングのエネルギーになるため、必須です。

「オーバーカロリーかつ、炭水化物+タンパク質」と覚え、筋肉を増やすことで結果的に体重の増加に期待てきます。
スタイルをよくしたい男性向け
「スーツや私服をかっこよく着こなしたい」「バランスのいい体型を目指したい」という男性の場合、筋肉の大きさよりも、形とバランスを意識したトレーニングがポイントとなります。
スタイルをよく見せる体型の特徴は以下の3つです。
- 逆三角形シルエット
- 脚は太すぎず、引き締まっていて長く見える
- 胸・背中・お腹に無駄な脂肪がない
大胸筋や広背筋を鍛えて逆三角形のシルエットをつくりつつ、体幹や下半身をバランスよく鍛えることが大切です。
さらに、余分な脂肪をため込まないように食事管理や有酸素運動を組み合わせることで、スッキリとしたラインを維持できます。
具体的には、下記のような部位ごとのジム・自宅トレーニングを組み合わせると、スタイルアップに効果的です。
筋トレ部位 | ジム | 自宅 |
---|---|---|
肩 | サイドレイズ | サイドレイズ |
背中 | ラットプルダウン | ダンベルローイング |
胸 | インクラインダンベルプレス | ダンベルベンチプレス |
すでに解説している種目は、上記表のリンクからみてください。ここでは、まだ解説していない種目をご紹介します。
肩|サイドレイズ
サイドレイズは、肩の横に位置する三角筋中部を鍛える種目です。
三角筋中部を発達させることで肩幅が広がり、ウエストが細く見える逆三角形のシルエットを作れます。
- STEP1両手にダンベルを持ち、体の横に下ろす
- STEP2肘を軽く曲げたまま、肩の高さまで腕を横に広げる
- STEP3ゆっくりと下ろし、反動を使わないようにコントロールする
回数や重量は10〜12回を行える負荷で3セットを目安に行いましょう。
肩をすくめたり、反動を使って持ち上げたりすると三角筋に効きにくくなるため、注意が必要です。
常に三角筋中部を意識し、ゆっくりコントロールして動作を行いましょう。
胸|インクラインダンベルプレス
インクラインダンベルプレスは、ベンチを30〜45度に傾けて行うことで胸の上部を集中的に鍛えられます。
胸上部を鍛えることで、Tシャツやスーツを着たときに立体的な胸元になり、上半身全体がたくましく見えます。
- STEP1角度30度ほどのベンチに座り、両手にダンベルを持って胸の横に構える
- STEP2胸を張りながら、肘を伸ばしきるイメージで真上にダンベルを押し上げる
- STEP3ダンベルがぶつからない程度で止め、胸のストレッチを意識しながらゆっくり下ろす
回数や重量は8〜12回を行える負荷で3セットを目安に行いましょう。
腰を反らしすぎたり、肩に力が入りすぎるとケガの原因になるため、注意が必要です。
常に大胸筋上部の収縮と伸展を意識し、反動を使わずにゆっくり行いましょう。
スタイルをよくするためのポイント3つ
スタイルを整えたい男性が意識すべきポイントは次の3つです。
- 肩・胸・背中を軸に、逆三角形シルエットをつくる
- 姿勢を意識する
- 脚を疎かにせず、全身でバランスを見る
肩・胸・背中といった上半身をメインに鍛えるのはもちろん、姿勢を意識することも重要です。背中や肩の筋肉の動かし方がわかってくると、普段から胸を張る意識がしやすくなります。

脚を疎かにするとアンバランスな体型になってしまうため、下半身もしっかり鍛えて全身のバランスを整えましょう。
スーツも私服も似合うスタイリッシュな体型に少しずつ近づけていきましょう。
効果的なトレーニング回数と頻度とは
筋トレは目的により、トレーニングの回数や頻度を変えていきましょう。
目的別でおすすめのトレーニング回数と頻度は以下のとおりです。
目的 | 回数 | 頻度 |
---|---|---|
ダイエットしたい | 15〜20回 | 週3〜5回 全身運動をイメージ |
筋肉をつけたい 体重を増やしたい | 6〜8回 | 部位ごとに週2回 例:上半身・下半身 |
スタイルをよくしたい | 8〜12回 | 週2〜3回 |
ダイエット目的では、回数や頻度を多めにすることで消費カロリーを増やし、脂肪燃焼の効果を高めます。
一方、筋肥大目的では、高重量で限界まで行い、筋繊維に強い刺激を与えるため、頻度も少な目に回復をメインにします。スタイルをよくしたい場合は、その中間といった具合です。
自分の目的に合った設定を取り入れることで、無理なく効率的にトレーニングを行いましょう。
初心者向け1週間の筋トレスケジュール例
筋トレ初心者には、トレーニング部位を分割するプッシュ・プル・レッグ法がおすすめです。
「押す動作・引く動作・脚」の3つに分けることで、各部位に休養を与えつつ効率的に鍛えることができます。
プッシュ・プル・レッグ法を使ったおすすめのスケジュール例は以下となります。

最初は種目を固定し、基本トレーニングを繰り返し行うことで、ケガしにくい動作を体に覚え込ませることが大切です。
筋トレ初心者が筋肉に効かせるコツ

筋トレの効果を上げるには、回数をこなすのではなく、正しいフォームで狙った部位にしっかり刺激を入れることが大切です。
間違ったフォームでは効果が薄くなり、ケガのリスクも高まります。ここでは基本のポイントを解説します。
基本的な正しいフォームで行う
筋トレでは「どんな種目をやるか」よりも「どんなフォームで行うか」が重要です。
間違ったフォームは効果が半減するだけでなく、ケガのリスクも高めてしまうため要注意です。特に初心者の方は、次の3つを意識しましょう。
- 背中を反らしすぎたり丸めすぎたりせず、自然な姿勢を保つ
- 動作はゆっくりコントロールして行い、反動や勢いに頼らない
- 動かし方に無理な角度がつかないよう意識する
とくに筋トレは、動かし方の角度がポイントとなります。動作によっては、手首や肩、腰を痛めやすいので、鏡で確認しながらトレーニングするのがおすすめです。

たとえば、ベンチプレスは手首や肩を痛めやすく、デッドリフトも腰への負担が大きいです。
違和感がある場合は重量を軽くし、動作を見直してみましょう。
効かせたい部位を意識する
筋トレでは「どこを鍛えているのか」を常に意識しましょう。
日体大の研究では、頭の中でターゲット筋を思い描きながら行う「マインド・マッスル・コネクション」が、筋トレ効果を高めるとわかっています。

とくに初心者が難しい部位は、背中やお尻といった見えない筋肉です。
肩甲骨を寄せる、お尻を収縮させる感覚をつかむためには、鏡を使って確認しましょう。
効かせたい部位を明確にイメージし、1セットの短い時間だけでも集中することで、効果を大きく変えることができます。
正しい呼吸法と動作スピードを維持する
筋トレの効果を最大化するためには、呼吸と動作のリズムも重要です。
- 押す・引く・上げる動作で息を吐き、戻すときに息を吸う
- 動作は上げるときは早く、下ろすときにゆっくり行う
- 息を止めると血圧が上がりやすいため注意する
呼吸と動作を連動させることで力を発揮しやすくなり、筋肉に刺激を与えやすくなります。とくに下ろす動作を2~3秒かけてゆっくり行うと効果的です。

息を止めると血圧が急上昇してめまいやケガにつながるため、常に呼吸を続けて行いましょう。
無理にはやく行うよりも、呼吸を整えながらゆっくり動作することで、安全かつ効率的に筋肉を成長させられます。
筋トレは何日サボってもいいのか

「仕事が忙しい」「モチベーションが上がらない」など、筋トレをサボってしまう日があります。
ここからは実際、何日休んだら筋肉が落ちてしまうのか、解説していきます。
筋肉が落ち始めるのは2週間以降
獨協医科大学の研究によると、筋肉は 2〜3週間サボった頃から落ち始めるため、数日の休みであれば、筋力低下は起こりにくいとわかっています。むしろ休養によって疲労が回復し、次のトレーニングでより力が出やすいこともあります。

2週間ほど休むと「筋肉がしぼんだ」と感じますが、ほとんどが水分や筋肉内のグリコーゲンが減ったことによる一時的な見た目の変化です。
筋肉量そのものが減少したわけではないので、気にする必要はありません。
また、トレーニング経験や年齢、栄養状態によって筋肉が落ちるスピードに差があります。食事でタンパク質を摂り、ウォーキングやストレッチなど軽い運動を入れれば、筋肉が落ちるのも防ぎやすくなります。
結論として、1か月ほど休むなどなければ気にせず、筋トレを再開しましょう。
サボり癖を防ぐおすすめの方法3選
「今日もやる気が出ないな…」という日が続いてサボり癖がついてしまう前に、筋トレを習慣化してしまいましょう。
習慣化につながる工夫は以下の3つです。
- 短時間メニューに切り替える
- ジムに行くハードルを下げる
- 記録やご褒美でモチベーションを維持する
やる気が出ない日に「やらないのではなく、1種目でもいいからやる」など思考を切り替えるのが習慣化のコツです。短時間や低強度でも体を動かせば、意外と体が動いてトレーニングできることもあります。

「1セットでもOK」「ジム行くだけもOK」とハードルを下げるのもおすすめです。
「できた・やれた」といった自己肯定感をキープするのが重要です。
ハードなトレーニングを行う必要はなく、少しでもいいから体を動かすことでサボり癖を防ぎやすくなります。
筋トレ効果を高める食事方法とは

筋トレは「トレーニング・休養・栄養」の3つがそろってはじめて成果が出ます。どんなに頑張っても、食事が適当だと筋肉は育ちません。
ここでは、筋トレを始めて意識すべき食事のポイントを解説します。
栄養バランスを意識しよう
筋トレで成果を出すには、トレーニングだけでなく食事のバランスが重要です。
とくに重要なのが、タンパク質・脂質・炭水化物の割合を示すPFCバランスです。目的によってバランスが変わるため、自分のゴールに合わせて調整してみましょう。
栄養素(PFC) | 役割 | 目安量 | おすすめ食材 |
---|---|---|---|
タンパク質(P) | 筋肉の材料 | 体重1kgあたり1.2〜2.0g/日 | 鶏胸肉、魚、卵、大豆製品、プロテイン |
脂質(F) | ホルモン分泌や体調管理 | 総摂取カロリーの20〜30%程度 | オリーブオイル、アーモンド、アボカド、青魚 |
炭水化物(C) | エネルギー源 | 活動量に応じて調整 | 玄米、オートミール、さつまいも、全粒パン |
上記表から目的別の食事ポイントをまとめてみます。
- ダイエット→炭水化物を控えめにしつつタンパク質を多めにする
- 筋肥大・増量→炭水化物をしっかり摂り、全体をオーバーカロリーにする
注意点としては、脂質を極端に減らすとホルモンバランスが乱れ、かえって筋肉がつきにくくなります。

スナック菓子や油ものは避け、ナッツやアボカド、サバなど良質な脂肪を摂取しましょう。
筋トレ前後に食事をとろう
筋トレの効果を最大限に引き出すためには、トレーニング前後の食事が大切です。
消化に時間のかかる脂っこい食事は避け、すばやく吸収されるタンパク質と糖質を組み合わせましょう。具体的な食事メニューは下記のとおりです。
- おにぎり+ゆで卵
- バナナ+無糖ヨーグルト
- オートミール+はちみつ
- プロテイン+バナナ
- 鶏むね肉+おにぎり
- ツナ缶(水煮)+玄米ごはん
食事メニューのポイントは、トレーニング前は「エネルギー源を補うこと」、そして後は「筋肉を修復する材料を与えること」です。

食事の間隔が空きすぎると低血糖でパワーが発揮しにくいので、トレーニング1~2時間前に摂りましょう。
プロテインやサプリメントは必要?
食事から必要量の栄養が摂れているなら必須ではありません。ただし、毎回しっかりと食事を用意するのが難しい方は、手軽に栄養を補えるサプリメントは有効です。
代表的なサプリメントの例は下記のとおりです。
サプリメント | 特徴・効果 |
---|---|
プロテイン (ホエイ・ソイ・カゼインなど) | 筋肉の材料となるタンパク質を効率よく補給できる。特にホエイは吸収が早く、トレーニング後の栄養補給におすすめ。 |
クレアチン | 筋力アップや瞬発力向上をサポート。高重量トレーニングや短距離系の運動で効果が出やすい。 |
マルチビタミン・ミネラル | 食事で不足しがちな微量栄養素を補給。免疫力や体調維持、疲労回復をサポートする。 |
サプリはあくまで栄養のサポートであるため、食事の代わりではなく、バランスの取れた食生活が前提となります。
忙しい場合は手軽に取り入れられるサプリメントも活用し、効率的に筋肉を育てていきましょう。
筋トレを始める男性からのよくある質問

最後に、筋トレ初心者の男性が気になりやすい質問をまとめてみました。
筋トレ効果がでるまで、どれくらいかかる?
個人差はありますが、見た目の変化を感じ始めるのは約2〜3か月が目安です。
最初の1か月は体が慣れる時期なので焦らず続けましょう。数週間でも「体が軽くなった」「姿勢が良くなった」といった変化を実感できる人もいます。
筋肉痛があってもトレーニングしていい?休むべき?
基本的には、強い筋肉痛がある部位は休ませるのがベストです。無理に続けると回復を妨げ、ケガのリスクも高まります。
ただし、軽い筋肉痛ならストレッチや軽い有酸素運動で血流を促すことで回復が早まります。
年齢が高くても筋トレ効果は出る?
はい、年齢に関係なく筋トレの効果は得られます。むしろ加齢によって筋肉量が減少しやすいので、50代以降でも筋トレは健康維持に有効です。
強度は無理のない範囲から始め、正しいフォームを意識することで、安全に健康を維持できます。
まとめ
ここまで、筋トレを始める男性に向けて効果を高めるポイントを解説してきました。筋トレを始める男性にとって大切なポイントをおさらいしましょう。
- 目的を明確にすること
- 正しいフォームで継続すること
- 食事や生活習慣を整えること
完璧を目指す必要はありません。たとえ1種目1セットでも「ゼロにしないこと」が習慣化のコツです。小さな積み重ねが自信につながり、結果として理想の体をつくります。